子育ての相談室
【絵本専門士コラム】絵本ってどう持てばいいの?
絵本のスペシャリスト絵本専門士の資格を持つ、
ぶれあ保育園南行徳園長の
絵本読みたがり屋けんちゃんがお届けする
「シリーズ 気軽に絵本を楽しもう!」。
絵本専門士として、
絵本イベント・子育て支援施設・子育て講座・保育士養成校での授業など
様々な場所で絵本の魅力を伝え、楽しんできました。
そんな絵本の専門家が、
絵本をご家庭でもっと気軽に楽しんでほしい
という想いからはじまったのが、本シリーズです。
今回皆様にお届けするのは、
読み聞かせの「イロハ」,
絵本の持ち方についてです。
イベントで持ち方やめくり方のレクチャーをすると
意外や意外、
皆さんご存じでないことが多いです。
何事も基本は大事。
基本さえしっかりしていれば、
いくら崩して読んでも対応できます!
【絵本の「持ちかた」】
絵本には持ち方が2種類あります。
1対1向けと、
1対多数です。
1対1で絵本を読む場面とは、
基本的にはご家庭を想定しています。
続いて1対多数とは、
保育現場のように一度に多くの子どもに絵本を読む場面です。
<1対1の持ち方=絵本が輝く場所>
皆さん、
絵本が一番輝く場知ってどこだと思いますか?
実は、ご自宅なんです。
次に、保育園や幼稚園。
なぜ自宅が一番輝く場所なのかと言うと、
作家さんは基本的に
「親と子が読む」
ことを想定して作って(描いて)います。
つまり、1対1で読むということです。
そうすると多くの場合、
子どもを膝にのせて読むことが
自然と多くなるのではないかと思います。
こんな風に。
子どもと2人で、
ジックリと絵本を読む時はぜひこのスタイルで
読んでみてください。
子ども、大喜びしますよ。
なんてったって
大好きなお父さんやお母さんの体温を感じ、
心休まる声がすぐ近くに感じとれるから。
子どもは
「私だけのために読んでくれてる!!」
という満足感と安心感に包まれます。
ちなみにこのスタイルで
子どもと絵本を読むのにおすすな絵本が、
こちら。
子どもを膝に乗せ、
絵本を開くとそこは車の運転席。
絵本を右に左にとハンドルをきるように傾けると、
車を運転しているかのような気持ちになれます。
この絵本は
「子どもを膝に乗せる」
にこだわった一冊なんです。
だからほら、絵本のサイズがこんなに小さいんでよ!
子どもと1対1で読む時のおすすめな絵本の開き方は、
子どもを膝にのせて自然な形で開くです。
IMAXなんて目じゃない
大迫力の表現体験を子どもが味わえます!
<1対多数の持ち方>
保育園や幼稚園、
はたまた小学校の読み聞かせの時間など、
1対多数で絵本を読むときの
持ち方についてご紹介します。
これ、少しコツがいるんです。
まず絵本を開いたときの手の位置です。
このように、
可能な限りページの下をギュッと掴みます。
この持ち方をすることで、
絵を隠さずに読み進められます。
では今度は、逆に避けてほしい持ちかたです。
少し極端ですが、
指が絵本のページに入ることで
これだけ見え方が変わります。
例えば映画です。
映画館で映画を観ていたら
突然スクリーンに人影が写ってしまった。
すると皆さんどう思います?
集中してみていたのが、台無しになりませんか?
絵本の絵は、映画のスクリーン。
手は、持つためにもめくるためにも必要ですが、
スクリーンの移る人影にもなりえます。
だからそうならないよう、
なるべく下をもつことが肝心です。
はじめは手に力が入りすぎて、
筋肉がプルプルしますが、
慣れてしまえばなんてことはありません。
コツを掴めば今よりもっと絵本の
楽しさをこどもと味わえるようになります!
さて、絵本の持ちかたについてご紹介をしましたが、
いかがでしたか?
1対1で読むのと、
1対多数での持ちかたの違い。
そして持ちかた一つで
絵本の見え方が大きく変わってしまうこと。
知れば知るほど深みを感じ、
楽しくなるのが絵本の世界。
次のコラムでは、
いよいよ「めくり」かたをご紹介します。
いくら絵本の持ちかたが完璧でも、
読み進めるためにはめくりが必要になります。
そして
「持ちかた」
と
「めくりかた」
は、とーーっても深い関係があるんです。
ぜひご覧くださいね!